Cookie(クッキー)利用への同意許可が増えた理由とは?利便性とその影響

2024/11/20

ウェブサイトを閲覧していると、「このサイトはCookieを利用しています」といいったポップアップが表示され、Cookie利用への同意を求めるサイトが多くなりました。
Cookie(クッキー)はウェブサイトを快適に利用できる仕組みのひとつで、様々な場面で活用されています。
今回は、Cookieとはどういった仕組みなのか、同意を求めるポップアップが表示されるウェブサイトが増えた理由などを解説します。

Cookie(クッキー)とは何か

Cookieとは、ウェブサイトにアクセスした際の情報を一時的に保存する仕組みのことです。

  • アクセスした日時
  • アクセスした回数
  • 入力した情報

などが、ユーザーのブラウザに一時的に保存されます。

この仕組みにより、一度ログインしたサービスがしばらくログイン状態を保ったり、ネットショップでカートに入れた商品が消えずに保持されたりすることが可能になります。

Cookieとキャッシュとの違い

Cookieの説明を読んで、「キャッシュ」に似ていると感じた方もいらっしゃると思います。
キャッシュは、過去に閲覧したウェブサイトの情報(HTMLや画像など)を保存し、次回アクセス時のページ読み込みを速くするための仕組みです。
一方、Cookieはユーザーの行動や設定を保存し、ウェブサイトの利用体験を向上させる仕組みのため、保存される内容が異なります。

Cookieへの同意表示が増えた理由

ここ数年でCookieへの同意を求めるポップアップが増えています。
その主な理由は、GDPRに関連する法律の影響です。
GDPRとは、「General Data Protection Regulation(一般データ保護規則)」の頭文字をとったもので、欧州連合(EU)で制定された個人情報の保護を強化する法律です。
Cookieは個人を識別できる情報を含むため、ユーザーの同意を求めることが義務付けられています。

EUの法律だから日本は関係ないのでは?と思われるかもしれませんが、海外からのアクセスをブロックしていない限りウェブサイトというのは全世界に公開されています。
そのため、自社のウェブサイトがEU圏と関係ないとは限らないのです。
この法律には適用範囲があり、例えばEU圏内に子会社を置いている企業の場合は対象になります。

Cookieに同意するメリット・デメリット

次に、Cookieに同意することで得られるメリットとデメリットを解説します。

メリット

1. ログイン時の入力の手間が省ける

Cookieに同意することで、SNSやネットショップでのログイン情報が保存され、次回訪問した時に簡単にアクセスできるようになります。

2. ショッピングがスムーズになる

ネットショップでカートに商品を入れた後、他の商品も見たい等の理由ですぐに注文へ進まないときもあるでしょう。
Cookieの仕組みによってカートの状態が保持されるため、買い物の続きが容易になります。

3. ユーザーの関心にマッチした広告に最適化

Cookieを活用することによって、ユーザー(自分)が関心のある内容の広告が表示されやすくなります。
広告を配信する側も、売上につなげるために費用をかけて広告を配信しています。
広告をクリックしてもらえなければ意味がないため、Cookieを活用することで興味を持ってもらえる可能性のあるターゲットに向けてアプローチすることができます。

デメリット

1. プライバシー侵害の懸念

基本的に、Cookieには個人を特定するような情報は含まれておらず、そして個人情報を抜き取るような仕組みではありません。
しかしながら、他の情報との組み合わせによって個人を識別することが可能になるため、プライバシーの侵害になってしまう場合もあります。
過去にはCookieを利用して情報を集計・分析し、その情報を企業に販売していたという問題も起こっています。

2. おおよその在住区域を知られてしまう

どのようなサイトや商品を見ているかによって、おおよその在住区域を知られてしまう可能性があります。
近隣の店舗や特定の地域の情報ページばかり見る等、些細な情報からでも想定することができてしまうこともあります。

3. 過剰な類似広告の表示

メリットで解説した通り、Cookieを利用すれば自分の興味にマッチした広告が表示されやすくなります。
しかし、その分類似した広告が繰り返し表示されることによって、ユーザーが深いと感じてしまうケースもあります。

Cookieに同意していなくとも情報流出の危険性はある

Cookieには個人情報が流出するデメリットもあるため、同意をしなければ良いのでは?と思われるかもしれません。
しかし、Cookieに同意していなくとも情報が流出する可能性はあります。

GDPRが制定されたEC圏内では、Cookieを含む情報を取得・使用するには同意が必要と前述しましたが、日本ではCookieの取得に同意は現時点では必要とされていません。
そのため、Cookieを利用していても同意のポップアップを載せていない場合も多くあります。
表示がなかったからといってCookieを取得していないとは限らないということになります。

Cookieを無効にする方法

Cookieはブラウザごとに有効・無効に設定することができます。
ここではGoogle Chroem・Safari・Firefox・Edgeとに設定方法を解説します。

Google Chroem

  1. ウィンドウ右上にある3点マーク「︙」のアイコンをクリックまたはタップし、「設定」を押す
  2. 設定画面が開くので、左メニューから「プライバシーとセキュリティ」を押す
  3. 「サードパーティ Cookie」を押す
  4. 「シークレット モードでサードパーティ Cookie をブロックする」または、「サードパーティの Cookie をブロックする」を選択

Safari(Macパソコンの場合)

  1. 画面右上の「Safari」から「設定」をクリック
  2. 設定画面が開くので、「プライバシー」タブをクリック
  3. 「すべてのCookieをブロック」にチェックを入れる

Safari(iPhoneの場合)

  1. ホーム画面から「設定」をタップ
  2. 「Safari」をタップ
  3. 「高度な設定」をタップし、「すべてのCookieをブロック」を有効化する

Firefoxの場合

  1. ウィンドウ右上にある3本線マーク「≡」のアイコンをクリックまたはタップし、「設定」を押す
  2. 設定画面が開くので、左メニューから「プライバシーとセキュリティ」を押す
  3. 「ブラウザープライバシー」の「強化型トラッキグ防止機能」で「カスタム」を選択し、「Cookie」のチェックを外す

Edgeの場合

  1. ウィンドウ右上にある3点マーク「︙」のアイコンをクリックし、「設定」を押す
  2. 左メニューから「Cookie とサイトのアクセス許可」を押す
  3. 「Cookie とサイト データの管理と削除」を押す
  4. 「Cookie データの保存と読み取りをサイトに許可する(推奨)」を無効化するか、「サードパーティの Cookie をブロックする」を有効化する

まとめ

Cookieは様々な場面で活用されており、ネットの利用が快適になるため大変便利な仕組みです。
ただし、なりすましや個人情報流出につながる恐れもあるため、有効化している場合には十分に注意する必要があります。

弊社ではCookieを利用したポップアップやコンテンツ表示も対応しております。お気軽にお問い合わせください。
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